あなたならどのデータを最重視しますか?

f:id:statistics529:20200624234838j:plain

「データたくさんとったけどよくわからない」

「結局何を変える必要があるのだろうか」

 

様々な手法で分析をしてみたものの、

結局方針としてどのように行動に移すか、

何を重視して決断するかというのは難しい判断になります。

そんな時に判断ができる基準

正しい数値の見方をすることができていれば

決断するのが楽になると思いませんか?

 

 

こんにちは!

 

はやとです

 

前回は重回帰分析についてお話しをしました。

statistics529.hatenablog.com

重回帰分析では様々な変数を用いて

一気に分析をすることができるので、大変便利なツールです。

 

その一方で見出された関係性が多ければ多いほど

どの数値をあてにしていこうか迷うことも増えると思います。

 

そこで今日は出てきた数字に対して

どのように採択をするかについてお話をしていこうと思います。

 

数字では区別できないものを区別する

 

売り上げやDMの数など具体的な数字として

考えるものはプラスにして可視化する事は良いです。

一方、性別や大人、子供の分類、

職業などの数値で定義されていないものを

グラフにすることはできませんね。

 

ですが、片方を0、もう片方を1

として、それぞれの値をグラフに入れていくという

やり方は可能なのです。

たとえば、女性を0、男性を1と考え、

それぞれの売り上げを入力していくと以下の様になります。

 

f:id:statistics529:20200624234415p:plain

こうすることで、

男女間に違いがあるのかについて

グラフで確認をすることができるようになります。

 

②何を最重要視するか

性別や年齢、収入と顧客単価など、

様々な要素同士で考えてみた中で、いったいどれが

最も強く影響を及ぼしているのかを

言い当てるには、

p値回帰係数というものを使います。

例えば下のようなデータを得たとします。

 

f:id:statistics529:20200624234528p:plain

この中で、顧客単価に対して最も影響力があるものは、

まずp値が0.05以下であるということが

まず、天秤にかけられるための

前提条件になります。

p値というのは、要するに

誤差と考えられる可能性のことで、

一般的に5%を下回れば

誤差とは考えにくいと判断されます。

 

つづいて回帰係数ですが、

この値の大小だけでも

実はまだ判断できないのです。

この回帰係数というのは、

グラフの傾きに相当するので、

それぞれの値が何を基準にしているのか

まずは明確にしなくてはならないのです。

 

例えば、男女なら、

先ほど説明した0から1で、1に対する大きさ。

年収ならば10万円単位、

年齢ならば1歳ごと上がるにつれて

どれだけの顧客単価変化があるのかを

表した係数になるのです。

 

このことから、

女性であれば、男性に比べて

1人当たり2000円

売り上げを伸ばすことができ、

1歳年齢が高ければ、

500円の売り上げを高めることができます。

 

f:id:statistics529:20200624235003j:plain

ならば、

女性へのアプローチをする施策を考えよう!

とお思いになるかもしれませんが、

それではまだ危険です。

 

全体で1万人の顧客がおり、

男女は半分ずつとした場合、

1人当たり2000円の効果があるとしても、

5000人しかその対象にすることができません。

2000円×5000人=1千万円

 

一方、年齢層を5歳上の人への

アプローチを増やそうとすれば、

1人当たり500円ですが、5歳分、

かつ1万人という対象は狭まらず、

500円×5歳分×1万人=2千5百万円

 

となり、施策を打つのであれば、

見込みが高いと考えられる

年齢を基準にした考えが適していますね。

 

以上の様に、

一見よさそうに見えても

実はそんなことはないという事は

多々あります。

表面的な数値に惑わされないようにしましょう。

 

ここで、エクセルでどのように

p値と回帰係数を算出させるかを

紹介したいと思います。

 

=TTEST(範囲)

=SLOPE(範囲)

 

これらの関数を入力すれば出てきます。

ぜひチャレンジしてみて下さい!

 

最後に一つクイズです。

先ほどのグラフにおいて、

DM送信により

見込まれる効果はどれくらいだと思いますか?

クイズの答えは一番最後に書いておきます!

 

それではまた!

 

f:id:statistics529:20200624234739j:plain

答えは、、、

 

400円×1万人=400万円